活動記録
プロジェクト
奈良県の路線バス事業をほぼ一手に引き受ける奈良交通。修学旅行やバスツアーに限らない貸切バスの活用方法を。
タイムテーブル
8:30-フィールドワーク 15:00-提案に向けたワーク 16:00-プレゼンテーション 17:00 解散 |
この日は、チームごとに企業の現場を訪問するフィールドワークを実施。
その後はBONCHIへ戻り、フィールドワークにより「わかったこと」をもとに、「これからのこと」をまとめていきます。
奈良交通の営業所へ
奈良交通チームは、8:30にJR奈良駅前へ集合。路線バスで奈良交通の営業所へ向かいます。
営業所に到着すると、見渡す限りのバス、バス、バス…!
人口規模で見ると全国29位とけっして大きくない奈良県ですが、県内のバス事業をほぼ一手に引き受けるのが奈良交通。
浅井さん・杉本さんに営業所を案内してもらいます。
こちらは、奈良交通80周年記念に実施したボディアートバス。
こちらはボンネットバス。
エンジンも当時のままで、ファンには振動がたまらないといいます。現役で運行しており、2024年9月も「王寺鉄バスフェスティバル2024」において、バスツアーを実施予定。
車内に入ると「71 ネ」と書かれた袋が。これは一体?
「昔は、バスが郵便局代わりに郵便物を運び、新聞配達も行う時代があったんです」
続けて、夜行バスのDREAM SLEEPER。
「一度乗ったら、他の夜行バスでは眠れなくなります」と浅井さん。東京まで片道18,000円という価格ながら、週2日の運行は毎回満員。
靴を脱いで車内に上がると11の個室が広がる光景は「走る寝室」のよう。
DREAM SLEEPERの広い寝室に魅せられた参加者のひでさんが質問をします。
「このバスをイベント会場に停めることはできますか?」
しかし、浅井さんからは「難しい」という回答。運転手さんの配置が必要となること、また長期運用を考えているため車両負荷を最小限にしたいという理由でした。
一方で、参加者の視野が広がるようなバスとも出会えました。
こちらは、後方座席が回転するサロンバス。かつてはシャンデリアとビールサーバー付きのサロンバスもあったそう。
「スナックバスはできないかな?ミラーボールを回して、お酒を楽しめたら最高では」とメンターの安田さん。
最後は、コロナ禍にリリースしたVRツアーも体験します。
ゴーグルに映し出されたのは、修復中の興福寺や、非公開の興福寺五重塔の初層内陣の映像。
コロナ禍にはじまったプロジェクトで、いずれコロナが明けたときにふたたび奈良へ足を運んでいただけたらとの思いから。
フィールドワークを終えて、参加者のみりんさんは「一生分のバスを見たんじゃないかしら、ここからどう絞っていくか迷います」と笑います。
むすびに奈良交通の杉本さんから。
「わたしたちが提供する情報はあくまで参考程度に。『自分がワクワクすること』と『バス』を組み合わせ、自由に提案してもらえたらうれしいです」
発表
その後はBONCHIへ戻り、フィールドワークにより「わかったこと」をもとに、「これからのこと」をまとめていきます。
そして、最後に発表を行いました。
わかったこと
・「自由に提案してください」ということなので、バスツアーに限らない提案をいろいろ試みたのですが、なかなかむずかしかったです。奈良交通の「大型バスを活用したい」という意図が汲みとれたので、バスツアーを考えていきたいです ・営業所には、100台以上のバズがずらっと並んでいて圧倒されましたね。なかでもわたしたちに刺さったのはボンネットバスでした。パワーステアリングがなく、二人しか運転できる人がいないとのことでした。サロンバスも可能性を感じました |
これからのこと
・グループでは「誰にワクワクしてもらうかが大事」だと考えました。そこで、メンバーが一人ずつ「40歳以下のシングル」「首都圏に住む20代・30代」「進学や就職ではじめて奈良にきた人」をイメージしてツアーを考えることにします ・今後はツアー実現に向けて、ヒアリングのためにLINEグループをつくります |
参加者やメンターからの質問
Q.県外の人向けの企画に取り組みますか?県内の人が貸切バスに親しむプロジェクトもいいな。 A.そうですね。ならわいの期間中の実現可能性を考えると、バスツアーなのかな。 Q.実現可能性も大事ですが、今の時期はもう少し広く考えてみてもよいかもしれませんね。参考になりそうなのが、両備バスの「宇宙一面白い公共交通を目指すプロジェクト」です。地域のプレーヤーとコラボするとか、社外だからできる関わり方もきっとあります Q.「移動しないバス」はアリですか?景色のきれいなところで停車して、お酒を飲むとか。 A.あると思います。ほんとうはDREAM SLEEPERを宿にしたいんですよね…制度上の制限があるなかでも、おもしろいことをしたいですね |
第2回目は10/6です。
(編集・撮影 大越はじめ)