
プロジェクト
奈良県に書店5店舗と学習塾1校をかまえる啓林堂書店。 その3代目・林田幸一さんが新規事業の根幹に据えるのは「すべてのブックライフによりそう」というミッション。「売る」にとどまらない小売店のかたちを模索します。
10/30のスケジュール
14:00-前回のふりかえり
14:10-「奈良で自分の仕事をつくるということ」ゲスト:松本 梓さん(株式会社チアフル)
15:10-チームごとのワーク
16:50-チームごとの発表
17:00 解散
オンライン開催となる第2回目は、チームごとの「前回のふりかえり」から始まります。
続けて、ゲストトーク。株式会社チアフルの松本 梓さんから「奈良で自分の仕事をつくること」をテーマに話をうかがいました。
その後は、チームごとのワーク。メンターをまじえて、プロジェクトを進めていきます。
チームごとのワーク
まずは、書店を含むさまざまな小売業のビジネスモデルを引用したアイデアを参加者が発表します。
本とまちのコラボ
参加者の田中さんは、「本とまちのコラボ」をテーマに、提案を行いました。

「この本を購入したら、ならまちのお寺で読書体験ができる。」
「3000円分の書籍を購入したら、向かいのカフェでコーヒーがいただける。」
提案のポイントは、次のとおりです。
①関係性の活用
まちの本屋さんとして地域にねざした事業を展開している啓林堂書店の関係性を活かしている
②地理的特徴の活用
小西さくら通り商店街に面していたり、お寺が多いという地理的な特徴を活かしている
メンターの東さんから「他の場所とのコラボは面白そう!」という声が聞こえました。
積読
続いて朝日さんからは、購入した本を積み置く「積読(つんどく)」に関する提案です。

本好きという朝日さんは、積読用のブックスタンドの購入を予定しているそう。
その価格は、25,000円!
なかなかの価格に、チーム内からは「高い!」と驚く声が。
ここで、東さん。
「本好きの人にとっては、それだけの価値があるということの裏返し。本好きの人に焦点をあてて、事業を考えるヒントになりそうです。」
本とまちのコラボ?積読?
2つの提案のうち、どちらを事業化していくのか?
ここで、啓林堂書店の林田さんです。
「お客さん向けにアンケートを行ったところ、『本を読まない人は年一冊も読まなくて、本を読む人は毎月何十冊も読む』という読書体験の二極化が可視化されたんです。
じゃあ、啓林堂書店として、どちらの層にリーチしたいか。
『全く読まない人に一冊読んでもらうこと』も大事なんですが、ならわいでは『すでに本を読んでいる人の深化』を目指したいです。」
この話を受けて、チームの議論が白熱していきます。
朝日さん「読書体験の深さを突き詰めたい。もっとエンタメ化できると思うんです。」
林田さん「読書体験のエンタメ化?本好きならではの視点を知りたいですね!」
田中さん「『読み終えていない本があるから次の本を買いにくい』という心理を解消できたら、もっと新書を購入しやすくなるはず。本好き女優の杏ちゃんがYouTubeチャンネルで『読んでない本があっても、あたらしい本を買う』という話をしていて興味深かったです。」
田中さん「『出会う』と『手放す』の間にも、もっと細かいステップがあります!」
最近よくフリマアプリで本を買います。本がきれいなんですよ。『手放す』前提で本を買う人が一定数いるんですね。『3000円の本を買って、読んで、2500円で売ろう』って。」
東さん「『探す、出会う、読む、保管する、手放す。』という読書体験をさらに細かく見ていく視点は面白い!」
朝日さん「積読は、『出会う』と『読む』の間にありますね。買った本や読んだ本の感想をメモして、自分で本の在庫を管理できたらどうでしょう。」
田中さん「読書メモみたいな?」
林田さん「ぼくも積読についてはめっちゃ知りたいです。読書メモ、いいですね!」
発表
「探す、出会う、読む、保管する、手放す」というブックライフサイクルにおいて、わたしたちが注目したのは、「出会う」と「読む」の間にある「積読」です。そこでアプリや手帳、あるいは店舗でのイベントにより、「出会った」本や「読んだ」本の感想をメモすることで、「手放す本」を見える化できたらと思います。
ここで、東さんがチャットに「みなさん、積読しちゃってますか?👀」と質問を投げかけました。
すると、こうしたやりとりに。

積読を追求する価値がありそうですね!
第3回目は11/13です。