ならわい2022

TOP ならわい2022 第3回目 清澄の里 粟

第3回目 清澄の里 粟

プロジェクト

大和伝統野菜を受け継ぐ農家レストラン「粟 清澄の里」。
ここで、種から育てる母の味「藁灰こんにゃく」を、顔の見える人たちに届けるパッケージ・リーフレット制作に取り組みます。

11/13のスケジュール

14:00-前回のふりかえり

14:10-ゲストトーク:森 麻理子さん(森奈良漬店)

15:10-チームごとのワーク

16:40-チームごとの発表

17:00 解散

オンライン開催となる第3回目は、チェックインとしてチームごとに「前回のふりかえり」を行ったのち、ゲストトーク。森奈良漬店の森 麻理子さんから話をうかがいました。

その後は、チームごとのワーク。メンターをまじえて、プロジェクトを進めていきます。

チームごとのワーク

10/16のフィールドワークから約1月を迎えるこの日。

清澄の里 粟チームに、こんな不安が膨らみつつありました。

「デザインと商品名の方向性が見えてきたけれど、このまま進めていいのかな?」

そこで第3回目は、清澄の里 粟の三浦さん夫妻に、現時点のデザインと商品名を見てもらうことにしました。

デザイン

まずは、参加者のイラストレーター・井上さんがリーフレットのデザイン案を伝えます。

「こんにゃく玉をモチーフとした丸型のリーフレットを考えています。」

デザイン案が画面に映し出されると「ああ、こういうのもいいですね」と笑顔の三浦さん夫妻。

どうやら、丸型のデザインが三浦さん夫妻の期待値を超えたようです。

安心した様子の井上さんは、こう続けます。

「ありがとうございます!でも、リーフレットに掲載する内容が決まらなくて……粟さんから提案をいただけませんか?」

すると三浦さん夫妻。

「わかりました。藁灰こんにゃくについてまとめた資料があるので、お送りしますね。その内容をもとに、考えてみてもらえませんか?」

こうして、参加者と受入先企業が話し合いながら、プロジェクトは一歩ずつ形になっていきます。

商品名

続けて、チームの3人から、商品名の提案がありました。

中島さんは、粟とこんにゃくを組み合わせ、「あわにゃく」という一案にしぼって提案を行いました。

対照的に、多様なパターンを提案したのが小掠さんでした。

プログラミングツールを活用して「ペーター」「三浦さん」「粟」「手作り」「こんにゃく玉」などのキーワードを組み合わせたそう。

また井上さんからは、ストレートなネーミングの提案がありました。

3人から提案が出揃ったところで、「商品名に『こんにゃく』を入れるかどうか」という話題に。

そこで三浦さん夫妻が注目したのが、小掠さんの提案にある「Konjac」の文字でした。

三浦さん「Konjacって、なんですか?」

小掠さん「海外におけるこんにゃくの表記なんです。世界を見渡しても、日常的にこんにゃくを食べるのは日本人くらい。それで、海外でもKonjac(こんにゃく)と呼ばれているんです。」

三浦さん「知らなかったな……。そういうことであれば、ぜひ『こんにゃく』を商品名に入れていただけたら!」

商品名が一歩前進したところで、メンターの安田さんからも話がありました。

テーマは「購入体験のデザイン」について。

商品名やデザインを考えるときに、お客さんの購入体験をイメージしてほしいんです。

まず、自分の視点に「お客さん」や「販売する人」の視点を加えてみましょう。

粟のこんにゃくは、3玉で1,000円。市場に流通しているこんにゃくに比べると、しっかりした価格設定です。粟を訪れたお客さんに販売するとはいえ。

そこで大事になるのは「1,000円払うべきだよね」と思ってもらえるかどうか。

粟を訪ねて、三浦さんから一時間かけてこんにゃくの価値を伝えてもらえたみなさんは、価格に納得感があるでしょう。

じゃあ、これから粟を訪れるお客さんは?

想像してみましょう。

お客さんが買う場面を、三浦さんが手渡す場面を、そして、受け取った誰かが家で食べる場面を。

お客さんと三浦さんの間に、どういう名前が飛び交っていたらよいでしょうか?

「1000円払っても、家族へのお土産にしたい」。そう思った人が家に持ち帰った時、どうやって家族に手渡すんだろう?

一連の購入体験をイメージした上で、商品のデザインを考える。それをするかしないかが、アウトプットの差につながります。

発表

安田さんの話は、クライアントワークにおいて欠かせない内容でした。しかし、参加者たちには衝撃が走ったようです。

今日は三浦さんに参加してもらい、デザインと商品名の提案を行いました。おかげで「こんにゃく」という名前を入れて、商品名を決めていくことになりました!

ただ、一つ反省があります。自分たちの思いばかりで、お客さんや販売する人の視点が足りていませんでした。とはいえ、そこまで頭が回らなくて……ちょっと煮詰まっています。

その様子を見て、再びメンターの安田さん。

大丈夫。着々と進んでいますよ。

デザインも商品名も、一通り形になり、コンセプト決めに向き合う段階まで来ました。あとは商品名がばしっと決まると、デザインのディテールも決まると思います。

もうひと頑張りしていきましょう。

第4回目(中間発表)は12/10です。

開催レポート一覧に戻る