
プロジェクト
障害のある人とともに、新しい仕事や働き方に取り組むこの場所で、人の視点が広がる観光を提案します。
9/3のスケジュール
10:00-前回のふりかえり
10:10-ゲストトーク:伊川 健一さん(健一自然農園)
11:10-チームごとのワーク
12:40-チームごとの発表
13:00 解散

オンライン開催となる第2回目は、チームごとの「前回のふりかえり」からはじまります。
続いてゲストトーク。お茶を軸としてコスメのものづくり、教育と幅広い事業を営んでいる健一自然農園の伊川 健一さんから「ふかい根っこから咲かせる自分色事業創造」をテーマに話をうかがいました。
「事業の根っこがふかいほど、人からも共感の得やすい事業をつくっていくことができます。」「ぼくは中学生の時に、おじいちゃんが亡くなったんです。自分の握りしめているおじいちゃんの手がだんだんと固くなっていった……そのときに自分の人生を考えたことが根っこなんです。」
オリジナルのワークシートを用いて、参加者たちも自身の根っこを掘り下げた後は、チームごとのワーク。メンターをまじえて、プロジェクトを進めていきます。
チームごとのワーク

第2回が待ちどおしかった、といった様子のGood Job!センターチーム。
画面越しに参加者から、高い熱量の声が聞こえてきました。
「何年も、奈良に観光客として通っていました。ならわいに参加して『観光の奈良』から『仕事をつくる奈良』へ、一歩距離が縮められるかな。先週、東京にあるアンテナショップ奈良まほろば館を訪ねて、奈良のものづくりに触れてきました。」
GoodJob!ってなんだろう?

「第1回目のフィールドワークでは、とにかくアツくて濃厚な奈良に触れることができました。その熱がずっと残っていて。この2週間で、再びGood Job!センター香芝を訪ねました。」
そう話すのは、参加者のまつうらさん。
はじめに「GoodJob!ってどういうことだろう?」という問いがありました。

どんなツアーが考えられる?
続けて、それぞれが考えてきたツアーコースをチーム内で発表していきます。
「アートコース」

(写真 衣笠名津美)
たんぽぽの家が運営しており、制作現場にも触れられる「アートセンターHANA」、所属するアーティスト・山野さんの作品が展示されている「奈良コンベンションセンター」、鳥獣戯画と並び、日本のマンガのルーツともいわれる信貴山縁起絵巻(しぎさん えんぎえまき)が制作された「信貴山朝護孫子寺(ちょうごそんしじ)」を巡るツアーです。
「グッドデザインアワードコース」
奈良県内で、グッドデザイン賞を受賞している「まほうのだがしや チロル堂(生駒市)」と「おてらおやつクラブ(田原本町)」を巡るツアーです。
おてらおやつクラブは、全国のお寺と支援団体、檀家や信徒、地域の人々が協力し、子どもの貧困問題の解決に取り組んでいます。
「春日大社境内の杉のものづくりコース」

(写真 [春日大社境内の杉]燭台がうまれるまで)
GoodJob!センターが取り組むNEW TRADITIONAL プロジェクト。
その一つに、枯れてしまったり、倒れてしまった春日大社境内の杉から燭台(しょくだい)と重箱をつくるプロジェクトがあります。
はじめに春日山原始林を歩き、プロジェクトに携わった道具と器のお店「空櫁(そらみつ)」さんへ。続けて工房に制作現場を訪ね、最後に製品としての燭台に触れる。
木としての役割をまっとうし、木材としてあらたな生命を吹きこまれた杉の一生を巡るプロダクトツアーです。
チームの提案を聞くと、いずれのツアーにも共通点がありました。
それは、ツアー参加者が情報をインプットするだけでなく、参加者一人ひとりのアウトプットを大切にしていること。
ツアーコースには、たんぽぽの家が営む「六条山カフェ」や「平城宮跡」も名前を連ねていました。
せっかく奈良を訪れたのだから、ゆっくりとお茶をしながら、広い空の下でのびのびとしながら、自身の気づきをことばにしてほしい。そして、ツアーに参加した一人ひとりに次の一歩を踏み出してほしい。
そんなチームの思いが垣間見える提案でした。
どんな日常使いができる?

また、GoodJob!センター香芝へ気軽に訪れてもらうための提案も行いました。
そこで上がってきたのは、ワークショップを定期的に開くというもの。
「月ごとや季節ごとにデザインを変えつつ、張り子の絵付けワークショップを開催してはどうでしょう?」という話がありました。
発表
まつうらさんから、自身の体験を踏まえた発表がありました。
自分で見聞きして、自分で感じなければならわいづくりは進まない。そう思ったので、わたしはGoodJob!センターに通うことにしました。 そこで、こんな話を聞いたんです。 「きっちりとしたメンバーがいたので、お菓子づくりが向いているかもとケーキを焼いてもらったら、とてもおいしいものができた。そこで、パウンドケーキを担当してもらい、提供するようになった。」 わたしは、この話を聞いてGoodJob!センターは、仕事をつくるプロセスが違うんだ、と思いました。商品や売上目標の前に、人に焦点をあてる。一人ひとりのできること、やりたいことを大切にして、目の前の人の可能性にかけるのだ、と。 だからこそ、新しい価値の仕事が生まれていく。それが「GoodJob!なんだ。」と腑に落ちました。 |
メンターからの質問
田島 GoodJob!センターのコアの価値を言語化している。とてもいいスタートだなと思います! |
佐藤 この気づきを、どうトラベルにしていきましょう?現時点でつながる兆しはありますか? |
チームからの答え
「その人のできることを大切にする」というコンセプトからツアーを考えたいと思っているんです。たとえば、「春日大社のスギを使ったプロダクトの素材や産地を巡るツアー」。 GoodJob!センターでは、2017年に「春日大社境内の杉で作る、プレミアム小物プロジェクト」というプロジェクトに取り組みました。 このプロジェクトでは、奈良県内の器のセレクトショップさんや大阪の木工業者さんの助けを借りて商品化に至ったそうです。 人や技術と、強みじゃなくて弱みでつながる。協業で仕事を生み出している。それがGoodJob!センターだと思います。 その他にも、「葛城山麓で6次産業化に取り組む寺口ファームさんを訪ねるツアー」。あるいはGoodJob!センターの森カフェツアー、はたまた小規模起業家さん向けに創業支援事業につなげていけないか……。 |
奈良をテーマにするのか。あるいは、オルタナティブな価値観をテーマにするのか。
全5回のならわいだけでは、話し合いの場が足りない様子のチーム。第3回目までに、別途ミーティングの場を設けることとなりました。
第3回目は9/23です。