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“新しいテレビ局”って何だろう?テレビ業界の常識をひっくり返す「奈良テレビ」に!

「ならわい2026」の参加企業の一つが、奈良テレビ放送株式会社(以下、奈良テレビ)。

「ならわい」では“新しいテレビ局”を目指すという、大きなテーマを掲げました。挑戦者を求めています!

「奈良テレビ」ってどういう企業?

奈良テレビの開局は1973年。当初は学校などに向けた教育放送を行うことが目的の一つでした。

東京のキー局の系列に属さない独立放送局として、県内を放送対象地域に情報を発信しています。平日の夕方に放送している『ゆうドキッ!』をはじめ、『笑い飯哲夫のおもしろ社寺めぐり』、『笑い飯西田のてくてく大喜利』などが人気番組です。

ローカル感あふれる番組だけでなく、朝方や深夜に放送されている『算数教室』という脳トレ番組など、ユニークな番組も。自社制作番組のほか、テレビ東京系列の番組も放送しています。そんな奈良テレビのキャッチコピーは、「ちょーどええやん奈良テレビ」です。

ゆるくてかわいい、イラストロゴとキャッチコピー。

YouTubeの公式チャンネルもあり、約3万人のチャンネル登録者がいて、ライブ配信や見逃し配信を行っています。XやLINEを使った情報発信もしています。

株主の構成は奈良県、近鉄、南都銀行などで、まさに地域に根ざした企業。テレビ局としての番組制作や情報発信だけでなく、企業などの周年事業のトータルプロデュース、プロモーション映像や印刷物の制作、WEBビジネスマッチングなども行っています。

また、若い社員が多いことも特徴です。社員数は合計約70名で、そのうち20〜30代が約3分の2を占めています。40〜50代は少なく、残りは60代です。

奈良市の本社のほか、大和高田支局、東京本社、大阪支社があります。

スーパー公務員だった現社長が「ならわい」を担当!

「ならわい」を担当するのは、代表取締役社長の福野博昭さん。奈良市で生まれ育ち、奈良県庁に42年間勤めていた、元公務員です。

福野さんは明るく場を盛り上げるムードメーカー。話しやすい方です!

それも、奈良県の東部南部を「奥大和」と名付けたり、東吉野村にコワーキングスペース「オフィスキャンプ東吉野」をオープンして移住者を増やしたりと、スピードと実行力、プロデュース力でさまざまな改革と地域活性を行うスーパー公務員として知られていました。その活動は著書『ライク・ア・ローリング公務員 まち思う 故に我あり』(木楽舎)で読むことができます。

そんな福野さんは2025年6月、奈良テレビの代表取締役社長に選任されました。就任後、「奈良の歴史や文化をより深く紹介したい」と県内の伝統行事や祭りの生中継などを始め、手腕を発揮しています。

「ならわい2026」で取り組むテーマは?

福野さんに、「ならわい2026」のテーマについて聞きました。

「一言で言うと“新しいテレビ局”にしたいんです。こういう時代やからこそ、もっと違うテレビ局の使い方できへんのかな、って。何かのやり方を変える、テレビ業界で初めての試みに挑戦したい。奈良テレビからテレビ業界の常識を覆していきたい。そんな思いがあります」

テレビ業界では、スポンサーありきで台本や段取りをしっかり組み、大掛かりな機材を使って番組をつくることがほとんどです。そんななか福野さんから打ち出された“新しいテレビ局”。とても広いテーマですが、福野さんはあらゆる部門のプランを歓迎するそうです。

「例えば、番組の制作方法であれば、台本なしで飛び込み取材をするリアル志向、スマホなどの小規模機材による低コスト制作、視聴者参加型コンテンツなどに可能性があると考えています。また、地域におけるあり方であれば、奈良テレビを『人と人が出会える場、こととことをつなぐハブ』にしたい。そうすることで、新しいビジネスが創出されるのではないか、と」

(写真提供:奈良テレビ)
(写真提供:奈良テレビ)

テーマの背景には何がある?

そうした思いの背景には、福野さんが感じている主に三つの課題があります。

一つ目が、厳しい経営環境。テレビ業界では、時代の変化にともなって広告環境も昔とは変わり、制作費や人員体制に制約があるのです。東京のキー局や関西の準キー局と、規模の差が歴然としています。現在、奈良テレビの自社制作番組は全体の約10%にとどまり、残りは購入コンテンツになっています。

「奈良テレビの強みは、奈良県内の人・企業・地域・文化・出来事を、深くコンテンツにできることと、奈良のローカルなテーマを県内全域に届けられること。それを活かした、新たなビジネスモデルの構築が必要になっています」

二つ目が、若年層を中心としたテレビ離れ。いろいろな原因があるものの、福野さんはその一つが番組のつくり込み、つまりシナリオ先行・人手依存のスタイルだと考えています。「シナリオのない自然な番組づくりや、関西弁を生かした放送も魅力になるのではないかと思うし、YouTuberから学べるところも多そうです」。

三つ目が、社員一人当たりの業務量が多いこと。「撮影データはSDカードやHDDでのやり取りがまだ主流になっていて、効率化をはかれるところはまだあります」。

こういった課題があることから、新番組の企画であればスポンサー探しが必須になります。社内変革の風土づくりは組織内部に踏み込むため、難易度はやや高いと言えるでしょう。

「『ならわい』では、2027年に向けて『奈良テレビはこう変わります!』と宣言できるようなプランを期待しています。単なるアイデアにとどまらず、それを実現するための具体的な企画や進め方まで提案していただけたらうれしいです」

立案のために必要なヒアリングなどは、福野さんが可能な限り対応予定です。

スタジオを案内する福野さんと「ならわい」事務局メンバー。

チャレンジがあふれる、奈良を元気にする会社に

最後に、「ならわい2026」への参加を検討している方へのメッセージをいただきました。

「今回『ならわい』で、奈良が好きな方たちに出会えるのを楽しみにしています。YouTubeなどでコンテンツをつくっている方でも、ブランディングや新規事業に興味がある方でもかまいません。奈良テレビに関心を持ってくださる方と一緒に、いろいろ考えたいです。もちろん、最終発表の内容によって、関係部署と検討して実現に向けて動きたいと思っています。

『奈良テレビ行ったら、おもしろいことが生まれるかもしれん』とか、『奈良テレビと一緒にやれば、おもしろい人とつながるかもしれん』っていう雰囲気を県内外に広げていけたらと思います。

チェンジとチャレンジを重ねていって、社員が日本一チャレンジしやすい会社を目指したいんです。社員がもし失敗しても、責任はとります(笑)。最終的には全国の方に『奈良テレビって何でもできるらしいね、応援してくれるらしい』って思われるようなことにならへんかなって。奈良を元気にする会社の一つになれたらと思います。『ならわい』へのご参加、お待ちしています!」

取材・執筆:小久保よしの 
撮影:都甲ユウタ

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