ならわい2022

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第2回目 岡井麻布商店

プロジェクト

奈良の伝統的工芸品である「奈良晒」を製造する株式会社岡井麻布商店。こちらで、6代目・岡井大祐さんとともに、「麻のあるライフスタイル」から、モノ・サービスを考えます。

10/30のスケジュール

14:00-前回のふりかえり

14:10-「奈良で自分の仕事をつくるということ」ゲスト:松本 梓さん(株式会社チアフル)

15:10-チームごとのワーク

16:50-チームごとの発表

17:00 解散

オンライン開催となる第2回目は、チームごとの「前回のふりかえり」から始まります。

続けて、ゲストトーク。株式会社チアフルの松本 梓さんから「奈良で自分の仕事をつくること」をテーマに話をうかがいました。

その後は、チームごとのワーク。メンターをまじえて、プロジェクトを進めていきます。

チームごとのワーク

「おくるみはどうかな?」「月ヶ瀬のお茶、西吉野の干し柿、jiwajiwaさんの入浴剤。麻のちゃん袋と組み合わせた“中身のサブスク”もできそう。」「替え時のわからない蚊帳ふきんのサブスクは?」「売り切りじゃなくて、取り替えや張り替えも含めたお付き合いができるといいのかな。」「そこに、岡井さんからの季節のお便りが入ったら。」

これは、「生活」をテーマにした岡井麻布商店チームのやりとりを切り抜いたもの。

Zoomに接続されるとおたがいの近況報告がはじまって、そこから地続きでならわいのアイデア出しが進んでいって……参加者も、はじめは聞き役に徹していた市役所のみなさんも、気づくとお互い前のめりになって。

フィールドワークで、岡井さんの工房を訪ね、リアルなものづくりの空気感に触れたことが大きかったようです。

その様子は、さながら奈良の現地で打ち合わせているよう。目を閉じたら、オンライン開催ということを忘れそうです。

麻のアイデンティティ

10/16のフィールドワークで参加者たちが体感したのは、麻布ならではのやわらかさ、やさしさ。そして、使えば使うほど育っていく「移ろいの楽しさ」でした。そうした麻のアイデンティティを活かしつつ、アイデア出しが進んでいきます。

医食住

加えて、3人の参加者がそれぞれの専門領域である「医」「食」「住」の視点から、ライフスタイルに麻を取り入れるプロダクトを検討・提案します。

参加者の一人、村井さんは東京で足専門の開業医をしています。村井さんいわく、医療現場では麻が活用されているそう。

「外科医は手が荒れやすいため、保湿用に麻の手袋を使用することがあります。それから、くつした。コロナ禍に外出ができず、足にトラブルを抱える患者さんが増えたんです。奈良はくつしたの産地でもあるし、足の支えになる『なにか』ができないかな?」

それを受けて参加者の藤田さん。

「くつしたを一度売っておしまいじゃなくて、交換も含めた長いお付き合いができたらいいのかな。サブスクも考えられそう。」

岡井大祐さんのアイデンティティ

アイデア出しが進んでいく中で、もう一つ大切にしたいキーワードが浮かんできました。

それは、「岡井大祐さん自身のアイデンティティ」でした。奈良市内の木工工房や大和高田市のニット事業者など地元で頑張っている事業者さんとの関係を大事にしつつ、麻文化を伝えている岡井大祐さん。その人柄や関係性をも織り込んだ企画が考えられないでしょうか。

さらにメンターの田島さんからは、次のような視点も。

「今日のゲストトークでは、自然素材から入浴剤をつくるjiwajiwaの松本梓さんから『作り手に良いものは使い手に良い』『関わる人の幸せってなんだろう』『購入する人が、関わっているという喜びを感じられる』という話がありました。ならわいに関わる私たちや、購入する人たちのつながりも大切にできる商品が開発できたらよさそうですね。」

発表

今日は、参加者3人が「医、食、住」というそれぞれの観点で考えた麻製品のアイデアを出していきました。

そこに、麻のアイデンティティと岡井大祐さんのアイデンティティを重ねた商品開発ができたら。

丁寧につくられている麻布だからこそ、自分たちの五感に意識を向けるプロダクトが考えられないかな、と思っています。次回までに、もっと掘り下げていきます。

第3回目は11/13です。

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