奈良信用金庫

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奈良信金の若手職員たちと「まだ見ぬ未来の顧客」に出会う

どんなプロジェクト?

1928年創業の奈良信用金庫。

100年近い歴史をもち、若手職員が新風を吹かせようとする地域密着型の金融機関です。地域の困りごとをお互いに助け合う「相互扶助」の思想から生まれた事業体です。

今回取り組みたいのは、奈良信用金庫をまだ知らない未来の顧客と出会い、魅力を伝え、奈良の未来をともにつくる仲間になること。なかでも、若年層との出会いを期待しています。

参加者に取り組んでほしいこと

地域の人に寄り添い、事業をともに育み、奈良をゆたかにする奈良信用金庫。地域密着の姿勢に触れつつ、奈良信用金庫が選ばれる金融機関になるための企画やアプローチを考えます。

奈良信用金庫では熱意ある若手プロジェクトチームが始動。ならわいの参加者との協働にも期待を寄せています。また、ならしんアットマークというコミュニティスペースの運用も始動。「場の活用」と連動した企画も考えられるかもしれません。

奈良信金ってどんなところ?

奈良県大和郡山市にある奈良信用金庫本店。訪ねたのは、ならわいを主催する奈良市役所の三浦さんと事務局を担うTOMOSUの乾さんです。

迎えてくれたのは、マスコットキャラクターのならっきー。

考案したのは、2024年に就任した菊澤理事長です。「奈良信用金庫をいろいろな人に知ってほしい」という思いから、踏み出しました。職員が運用するならっきーのInstagramは、フォロワーが順調に増えています。

そして、ならわいの参加者たちをメインで受け入れるのが、こちらのお二人です。松本さん(写真左)と堀田さん(写真右)は、ともに「奈良で働きたかった」と口を揃えます。

奈良信用金庫では209人の職員が働いており、30代以下が半数以上を占めています。

成り立ち:地域をゆたかにする金融機関

はじめに、信用金庫とはどのようなものでしょうか。

松本さんが3つの特徴を話してくれました。

「まず、会員出資による協同組織の金融機関であること。株式会社である銀行とは組織形態から異なります。借入にあたっては、会員になる必要があります。奈良信用金庫には2024年3月末時点で15,015人の会員がいます。次に、地域に根ざした地域金融機関であること。奈良信用金庫が大阪や東京に支店を構えることはできません。そして、中小企業と個人が主な取引対象であること。従業員が300人を超える場合や資本金が9億円を超える場合は会員になれません※」

※詳細は、奈良信用金庫のWebサイトを参照。

堀田さんがこう続けます。

「奈良の人のために働くことが、奈良信用金庫の利益につながります。そしてぼくたちは異動をしても、奈良から離れることがありません。お客さんとFace to Faceの近しい距離で関わります」

近しい距離とは、どういうことでしょうか。

「ぼくが就職を決めた理由の一つは、経営者の方たちと仕事がしたかったからです。経営者の方からは、なにかと相談を受けることが多いですね。新卒採用の相談にはじまり、従業員とのコミュニケーションの相談を受けることも。また、プライベートの悩みを聞くときもあります。ビジネスには直結しないようにも思えますが、悩みごとが経営判断に影響を及ぼすことだってあります。よき相談相手であることは、金融機関として大切なんですね」

現状:高齢化する顧客

信用金庫では、口座を持っている方は「顧客」、そのうち借り入れもしている方は「会員」と呼んでいます。奈良信用金庫は、ならわいを通じて「顧客」を増やしていきたいと考えています。

堀田さんはこう話します。

「現在の顧客の半数以上は、高齢者の方たちです。定期預金の利用や年金受取、預け替えをきっかけに、口座開設をしています」

なかでも若年層に知ってもらい、選ばれる金融機関になりたい。けれどそこには課題もあると松本さん。

「たとえば、口座開設。奈良信用金庫で口座開設を行うには、窓口に来ていただく必要があります。でも、今はネットでの口座開設が当たり前の時代じゃないですか。ふと考えるんです。わざわざ奈良信用金庫で口座を開設してもらう理由はなんだろう?奈良信用金庫は、若年層向けの金融商品も多くありませんし」

「会社員の方は、平日の9-15時に金融機関へ行けないじゃないですか。そこからまるっと変えていく、ということもあるかもしれません。奈良信用金庫のありかたそのものを見直す時期に来ていると思うんです」

期待:若手プロジェクトチームを結成

奈良信用金庫では、組織改革に向けた動きが立ち上がっていると堀田さん。

「公募による若手プロジェクトチームが動き出しています。40人ものメンバーが集まっているんですよ!理事長の考え方が、この流れを後押ししています。『変化できない組織は、いずれなくなる時代にきている。既存のメニューで考えるのではなく、今はないメニューをつくり、未来を描いていこう』」

未来をともにつくる仲間としても、奈良信用金庫の描く未来に共感し、口座開設をする人が期待されています。

展望:空間の活用

最後に、堀田さんが案内してくれた空間があります。

JR奈良駅から徒歩1分。奈良支店が入居するオフィスビルの6階にあるならしんアットマークです。地域の人と人をつなぐコミュニティスペースとして、オープンしました。

今回のならわいにおいては、こちらの空間を活用した提案も可能とのことです。

レンタルスペース事業をはじめたかったわけではないとのこと。どうして金融機関がスペース運営をはじめたのでしょうか?

「人と人がつながることで機運が高まり、新規事業や学生起業がつぎつぎに生まれるタイミングで融資を行い、みんなで奈良を盛り上げていきたいんですよ。地域の一員としてね。具体的には、異業種の企業同士がつながる場。そして、企業と学生が出会う場です。奈良支店は近隣に大学があります。県外就職率の高い奈良県だからこそ、学生を地域人材として育て、起業家を増やしていくことも金融機関のミッションだと位置づけました」

現状の運営体制は、奈良支店の職員がチェックインとチェックアウトの対応を行うのみです。

創業期の人が借り入れ、Face to Faceでコミュニケーションを行い、ビジネスの相談にも乗る。そんなインキュベーションの仕組みがあるとうれしいかもしれません。

最後に二人から、ならわいに期待することをたずねました。

堀田さん

「ちょうど、若手の提案をどんどん受け入れていこうという流れがありました。そんな中でのならわいはほんとうにいいタイミングですし、うちの若手とみんなでやれたら。奈良信用金庫の起爆剤になるかもしれません」

松本さん

「職員にとっても、日常業務とは異なる関わりを持つ中で、新しい視点や発想が生まれるきっかけになればと考えています」

編集後記

奈良に暮らしていますが、奈良信用金庫を訪ねるのは、はじめてのことでした。インタビューを通じて、地域のゆたかな未来を描く仲間なのだと感じました。30代以下のみなさんが活躍する姿を目の当たりにしたことで、口座開設や借り入れの相談もしてみたくなりました。

奈良信用金庫には、サービス面の魅力もあります。実は「ローソンのATMでは手数料が無料」といった利便性のあるサービスも展開しています。県内には130店舗ほどがあり、うれしいもの。しかし、奈良県内でもまだまだ認知が行き届いているとはいえないようです。

さて、1928年創業の奈良信用金庫とともに「まだ見ぬ未来の顧客」に出会いませんか?

(2025/5/15 編集・執筆・撮影 toi編集舎 大越はじめ)

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