ならわい2022

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第3回目 啓林堂書店

プロジェクト

奈良県に書店5店舗と学習塾1校をかまえる啓林堂書店。

その3代目・林田幸一さんが新規事業の根幹に据えるのは「すべてのブックライフによりそう」というミッション。「売る」にとどまらない小売店のかたちを模索します。

11/13のスケジュール

14:00-前回のふりかえり

14:10-ゲストトーク:森 麻理子さん(森奈良漬店)

15:10-チームごとのワーク

16:40-チームごとの発表

17:00 解散

オンライン開催となる第3回目は、チェックインとしてチームごとに「前回のふりかえり」を行ったのち、ゲストトーク。森奈良漬店の森 麻理子さんから話をうかがいました。

その後は、チームごとのワーク。メンターをまじえて、プロジェクトを進めていきます。

チームごとのワーク

この日、チームの2人は自主的に奈良へ集まりました。そこで、啓林堂書店の林田さんもBONCHIへ。3人の話し合いが進んでいきます。

積読のインタビュー

「積読(つんどく)の可視化が、ブックライフサイクルの加速につながる」という仮説を立てた啓林堂書店チーム。

仮説を検証するため、読書好きの方を対象にインタビュー調査を行いました。

まずは、印象的だったインタビュー内容を林田さんに共有します。

「積読は、自分が興味を持ったことの記録。Instagramでいうところの保存タブかなあ。家に50冊ほど積読しているんですけど、それを眺めると『あの時、こういうことが気になっていたんだな』と振り返ることができます。だから、置いてあることに意味があるんですよ。」

「一番上の本にはもはや手が届かないほど積読しています。けれど、『読まなきゃ』という後ろめたい気持ちはありません。いつか読むからOK。そう思っています」

インタビューで明らかになったのは、読書好きにとって、積読がネガティブな意味を持つとは限らないこと。

どうやら「積読の可視化が、ブックライフサイクルの加速につながる」わけではないようです。

読書メモ

仮説は外れたものの、インタビューにはさまざまなヒントが隠れていました。

そこで2人は、インタビューから見えた「読書好きのインサイト」を書き出していきます。

そこで浮かんできたニーズは「読書体験を共有したい」というものでした。

朝日さん「読書は一人で行う行為だからこそ、他人の感想が気になるのかな。『自分はこう解釈したけれど、いいのかな』と立ち止まったり、1冊の本を多面的に読めたり。共有が、読書の質を高めるんですね。」

田中さん「他人の感想を読むことが、面白さへの近道になることもあるよね。」

朝日さん「Web上で読書の感想を共有するサービスはあるけれど……それを書店というリアルな空間で展開したらどうなるんだろう?」

田中さん「面白そう!」

林田さん「店頭POPとうまく紐づけられないかな?」

朝日さん「お客さんに店頭POPを書いてもらうのは?店頭POPを通じてお客さんや店員の間にコミュニティが生まれるのでは?」

田中さん「コミュニティが生まれたら、顧客情報へのリーチにもつながりそう。お客さんのニーズを的確に知ることで、ブックライフサイクルも加速できそう。」

発表 

インタビュー調査を行ったことで、読書好きの方の「読書体験を共有したい」というニーズが見えてきました。

その方法として、店頭POPをお客さんが書いてはどうかと考えています。

啓林堂書店チームは、全体のミーティングが終了してからも、企画会議を続けていました。そのあとは食事へ。こまめに顔を合わせることで、着実にチームの関係性が深まっているのを感じます。

第4回目(中間発表)は12/10です。

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